グレッグ・イーガン『順列都市』[上・下] ハヤカワ文庫SF

まず、わからないなりに塵理論について考えてみる。

塵理論は、無数の代替世界の存在を意味していた。同じ原始アルファベット・スープで綴られた、異なる何十億ものありえた歴史。

という文章や、「分岐」、「合流」という言葉を見ると、おそらく平行世界の事を言っているんだなあと漠然と理解できる。「宇宙消失」とは別の道筋を通ってはいるけれど、終着点は同じ、という気がする。
で、平行世界であり(これがパターン?)、構成する要素は同じであるけれど(原始アルファベットスープ?)、並べ方が違う(宇宙的アナグラム)から、自分には知覚できないだろうけれど存在しているということなのだろうか。こう考えると、「ルミナス」と結びついてわかりやすいなあと思うんだけど。
第1部と第2部両方楽しめる人間はいないだろうと書いているのを見たが、僕は両方とも楽しめたなあと思う。僕の楽しいと感じた脳の部分は違うと思うが。